住宅を管理する人(住宅宿泊管理業者)

住宅を管理する人(住宅宿泊管理業者)は、大家さん(住宅宿泊事業者)から報酬を得て、住宅宿泊管理業務を行う事業ができます。住宅宿泊管理業務とは、簡単に説明すると、宿泊者の衛生や安全、外国人観光客の快適性や利便性の確保を行ったり、宿泊者名簿を管理する業務をいいます。住宅宿泊管理業者を営もうとする人は、国土交通大臣の登録を受ける必要があります。

住宅を管理する人の届出(住宅宿泊管理業者の届出)

住宅を管理する人(住宅管理業者)がしなければいけないこと

1 誇大な広告の禁止

  (1)住宅宿泊管理業者の責任に関する事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものより著しく優良であり、もしくは有利であると人を誤認させるような表示を禁止する

  (2)報酬の額に関する事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものより著しく優良であり、もしくは有利であると人を誤認させるような表示を禁止する

  (3)管理受託契約の解除に関する事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものより著しく優良であり、もしくは有利であると人を誤認させるような表示を禁止する

 

2 不当な勧誘等の禁止

  (1)委託者に迷惑を覚えさせるような時間に電話又は訪問により勧誘する行為の禁止

  (2)委託者が契約の締結又は更新を行わない意思を示したのにもかかわらず執拗に勧誘する行為の禁止

  (3)届出住宅の所在地その他の事情を勘案して、住宅宿泊管理業務の適切な実施を確保できないことが明らかであるにもかかわらず、管理受託契約を締結する行為の禁止

 

3 管理受託契約の締結前及び締結時の書面の交付

  【締結前の書面への主な記載事項】

  ・住宅宿泊管理業者の商号、名称又は氏名並びに登録年月日及び登録番号

  ・住宅管理業務の対象となる届出住宅

  ・住宅管理業務の内容及び実施方法

  ・報酬並びにその支払の時期及び方法

  【締結時の書面への主な記載事項】

  ・締結時の書面への記載事項に加え、法第40条の規定による住宅宿泊事業者への報告に関する事項

 

4 住宅宿泊管理業務の再委託の禁止

  住宅宿泊事業者から委託された住宅管理業務の全部を他の者に対し、再委託することを禁止する

 

5 住宅宿泊管理業務の実施

  住宅宿泊事業者から住宅宿泊管理業者へ住宅宿泊管理業務の委託がなされた場合、法第5条から第10条の規定(※)はその委託を受けた宿泊管理業者に準用され、住宅宿泊管理業者の責任の下で住宅宿泊管理業務を行う

  【※法第5条から第10条の規定】

  ・宿泊者の衛生の確保

  ・宿泊者の安全の確保

  ・外国人観光客である宿泊者の快適性及び利便性の確保

  ・宿泊者名簿の備付け等

  ・周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項の説明

  ・苦情等への対応

 

6 証明書の携帯等

  従業者(再委託契約に基づき住宅宿泊管理業務の一部の再委託を受ける物を含む)に国土交通省令で定める様式の従業者証明書を携帯させなければいけない。様式には、従業者の氏名や勤務する営業者又は事務所の所在地、住宅宿泊管理業者の登録番号を記載する。

 

7 帳簿の備付け等

  営業所又は事務所ごとに業務に関する帳簿を備え付け、管理受託契約を締結した届出住宅ごとにその管理受託契約の締結日や受託住宅宿泊管理業務の内容等を記載したものを、各事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後5年間保存する必要がある

 

8 標識の掲示

  適切な登録を受けた業者であることを外形的に明らかにする必要があるため、登録を受けた営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める様式の標識を掲げる必要がある

 

9 住宅宿泊事業者への定期報告

  管理受託契約を締結した住宅宿泊事業者に対し、届出住宅の管理状況等について、住宅宿泊事業者の事業年度終了後及び管理受託契約の期間の満了後に報告を行う必要がある

添付書類(法人)

1 定款
2 登記事項証明書
3 納税証明書
4 役員全員の登記されていないことの証明書
5 役員全員の市町村が発行する身分証明書
6 役員の略歴を記載した書面
7 株式総数の百分の五以上の株式を有する株主がいる場合、その者の氏名又は名称、住所を記載した書面
8 最近の事業年度における賃借対照表及び損益計算書
9 住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な権限
10 欠格事由に該当しないことを誓約する書面

添付書類(個人)

1 納税証明書
2  成年被後見人及び非保佐人に該当しない旨の後見等登記事項証明書
3  成年被後見人及び非保佐人とみなされる者並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村の長の証明書
4 第二号様式による登録申請者の略歴を記載した書面
5 第五号様式による財産に関する調書
6 欠格事由に該当しないことを誓約する書面
7 住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていることを証する書類
8 住民票の抄本

登録の申請に関する考え方

1 記載に関しての留意事項

  (1)「法定代理人の役員に関する事項(法人である場合)」については、法定代理人の役員全員について記載する必要がある

  (2)「役人に関する事項(法人である場合)」については、法定代理人の役員全員について記載する必要がある

 

2 申請に対する処分に係る標準処理期間

  (1)法第23条第1項に基づく申請に対する処分に係る標準処理期間については、原則として、地方整備局長等に当該申請が到達した日の翌日から起算して当該申請に対する処分の日までの期間を90日間としている

  (2)なお、適正な申請を前提に定めるものであるため、形式上の要件に適合しない申請の補正に要する期間はこれに含まれない。

    また、適正な申請に対する処理についても、審査のため、相手方に必要な資料の提供等を求める場合にあっては、相手方がその求めに応ずるまでの期間はこれに含まれない。

 

3 (4)「営業所又は事務所」の範囲

      「営業所又は事務所」とは、商業登記簿等に登録されたもので、継続的に住宅宿泊管理業の営業の拠点となる施設としての実態を有するものが該当し、住宅宿泊管理業を営まないものは該当しない。なお、登記してない個人にあっては、当該住宅宿泊管理業者の営業の本拠が営業所又は事務所に該当します。

 

4 実態のない「営業所又は事務所」

   営業所又は事務所の実態がない場合は、住宅宿泊事業者等と連絡対応を行うことが出来ず、住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されているものとは認められない。

登録の拒否

国土交通大臣は、住宅宿泊管理業の登録を受けようとする者が次の表のいずれかに該当するとき、又は登録の申請もしくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載がある、もしくは重要な事項が欠けているときは、その登録を拒否することとされている。

登録の拒否に該当するもの

1  成年被後見人又は被補佐人
2  破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
3

 登録を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者

4

 禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者

5

暴力団員等

6

住宅宿泊管理業に関して不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由があるものとして国土交通省で定めるもの

7

営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号のいずれかに該当するもの

8

法人であって、その役員のうちに(1)~(6)までのいずれかに該当する者があるもの

9

暴力団員等がその事業活動を支配する者

10

住宅宿泊管理業を遂行するために必要と認められる国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しない者

11

住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていない者として国土交通省令で定めもの

住宅宿泊管理業関係の申請書類等提出先・問い合わせ一覧

番号 局名 担当部署 郵便番号 所在地 代表電話
1 北海道開発局 事業振興部 建設産業化 〒060-8511

札幌市北区北8条西2丁目

札幌第一合同庁舎

 011-709-2311
2 東北地方整備局

建政部 建設産業課

〒980-8602

仙台市青葉区本町3-3-1

仙台合同庁舎B棟

022-225-2171

3 関東地方整備局 建政部 建設産業第二課 〒330-9724

さいたま市中央区新都心2番地1

さいたま新都心合同庁舎二号館

048-601-3151

4 北陸地方整備局 建政部 計画・建設産業課 〒950-8801

新潟市中央区美咲町1-1-1

新潟美咲合同庁舎第一号館

025-280-8880 
中部地方整備局 建政部 建設産業課 〒460-8514

名古屋市中区三の丸2-5-1

名古屋合同庁舎第二号館

052-953-8119 
近畿地方整備局 建政部 建設産業第二課 〒540-8586 

大阪市中央区大手町1-5-44

大阪合同庁舎第一号館 

06-6942-1141 
7 中国地方整備局 建政部 計画・建設産業課 〒730-0013  広島市中区八丁堀2-15  082-221-9231 

四国地方整備局 建政部 計画・建設産業課 〒760-8554  高松市サンポート3-33 087-851-8061 
九州地方整備局 建政部 建設産業課 〒812-0013 

福岡市博多区博多駅東2-10-7 

福岡第二合同庁舎別館

092-471-6631 
10  沖縄総合事務局  開発建設部 建設産業・地方整備課 〒900-0006 

那覇市おもろまち2-1-1

那覇第二地方合同庁舎第二号館

 098-866-0031

※申請書類等の提出先は、主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する地方整備局となります。

費用

行政手数料 行政書士報酬

 90,000円

 220,000円~